大腸ポリープ切除
大腸ポリープとは大腸粘膜にできる隆起性の病変で、大きく分けて「腫瘍性ポリープ」と「非腫瘍性ポリープ」に分類されます。「腫瘍性ポリープ」には悪性と良性があり、悪性のものは悪性腫瘍つまり癌であり、良性のものはほとんどが腺腫です。
大腸がんの多くは腺腫から発生すると考えられており、良性腫瘍(腺腫)のうちに切除することによって大腸がんは予防が可能です。
日帰り大腸ポリープ切除(短期滞在手術)
大腸内視鏡検査を行った際に大腸ポリープが見つかった場合、当クリニックでは内視鏡を用いた日帰り切除を行っています。入院や開腹手術の必要がなく患者さんの負担を大幅に軽減することできます。
ポリープ切除の方法
大腸内視鏡検査、ポリープ切除併せて30分程度です(ポリープの場所・形態・数により治療時間は変わります)。当クリニックではポリープ切除の方法として、切除後の出血が少なく安全な「コールドポリペクトミー」を行っています。病変がやや大きいあるいはがんを疑う病変の場合は、広範囲に切除できる「内視鏡的粘膜切除術(EMR)」にて切除します。
① コールドポリペクトミー
大腸ポリープにスネアという金属ワイヤーをかけて切除する方法です。高周波電流による通電を行わないため、切除後の出血が少なく、穿孔の危険性もほとんどありません。
② 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
ポリープが大きいあるいはがんを疑う病変の場合は、ポリープの直下の粘膜下層に生理食塩水などを注入して、粘膜を挙上させた後、スネアをかけてから高周波電流を流して切除します。
ポリープ切除後の注意事項
日帰りポリープ切除を受けられる方は、以下のことをご確認・ご理解ください。
ポリープ切除後1週間は下記の注意が守れる日を選択して検査予約をしてください。
- 安静・仕事
ポリープ切除後3日間はできるだけ安静が必要です。デスクワークは翌日より可能ですが、力仕事や重労働は1週間は避けてください(切除したポリープの数や大きさにより延長が必要な場合もありす)。 - 運動
腹圧のかかる運動(自転車、ゴルフ、テニス、ジョギング、30分以上の連続歩行)は避けてください。 - 入浴
長時間の入浴は3日間は避けてください。シャワーや短時間での入浴は問題ありません。 - 食事・アルコール
1週間は消化に良い食事とし、アルコール、刺激物、脂質の多い食事は避けてください。 - 薬(抗血栓薬)
抗血栓薬(脳梗塞・心臓病・その他の血栓症の)を服用中の方は出血リスクが高いため、抗血栓薬が一時休薬な場合に限り当クリニックでの日帰りポリープ切除が可能です。一時休薬の可否については主治医の先生に確認することがあります。 - 旅行
術後合併症の出血の際には緊急内視鏡検査が行われる場合があるため、1週間は遠方への旅行は避けてください。